Vrai Amour~美空の場合~
「・・・いい子だね、美空」




先生のその声で名前を呼ばれると、私はドキドキして仕方ない。

もっと呼んで欲しくて、私はぎゅっと先生の白衣を握りしめた。




私は今まで一応お嬢様として育てられて来た。

高校まではエスカレーター式の女子高でいとこやパーティで出会った男の子たちもいたけれど

何かあったときにしか会わせてもらえなかったから

こうして大人の男性といるということは本当に初めてなのに・・・




「・・・・あっ」




先生のゴツゴツした指先が鎖骨をなぞり、胸のふくらみを包み込んだ。

思わず、声が漏れてしまう。



「・・・しっ!」




すかさずその手がすっと私の唇を押さえた時だった。
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