番長様の言うことは絶対!?
「暴れんなよ。ほら離してやるから。」



やっと響から腕を離され、少し離れると響はゆっくりと歩き出した。



「久々だし職員室まで一緒に来い。」



「やだ。」



「番長の言うことは絶対だろ?」



「今この学校の番長は、私だから言うことを聞く必要はない。」



「真紀。」



響はそう言って私の目をジッと見てきた。


私は昔から響の目に弱い。



澄んでいて真っ直ぐな力強い瞳は、目を反らすことすら許さずに否応無しに私を従わせる。



「…………分かったよ。」
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