悪女の恋〜偽りの結婚〜
 あんな女、もちろん好きではないが、抱くのは……嫌いじゃないな。


 肌は抜けるように白く、適度に肉付きがよくて柔らかく、感じた時に、堪え切れずについ出てしまった、という感じで口から漏れる声が、いいんだよなあ……


「あ、この野郎、またニヤニヤしやがって……
部長! 三島君が早く家に帰りたいそうですよ。早く新妻に会いたいんですって」


「片岡、てめぇ何言って……」


「ほおー、そうかそうか。しかし悪いが三島君、定時まではいてくれんかな?」


「部長まで、何言ってるんですか……」


 俺は職場の連中からゲラゲラ笑われてしまった。片岡の奴、後で覚えてろよ!


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