仕事上手(?)で恋愛下手(!)
私達は駐車場に止めてあった先生の愛車で
ダイニングへと向かった。

「ここから近くなんですか?」

先生の車は車高が高くて最初は乗り込むのが
一苦労だったけど3回目ともなれば何とかコツが分かっていたので
スムーズに乗ることができた。
まぁ過去2回は他にも一緒に乗る女の子がいたので
2人きりで先生の車に乗るのは初めてなんだけど…。

男の人が運転する姿はやけにカッコ良く見えることがある。
それは、素の姿だからなのだろうか。
ハンドルを握る手を見ると、指は細く華奢なように見えて
ごつごつと骨っぽく、私は先生の手に見入ってしまった。

(カッコイイ手だなぁ。)

「駅前だからけっこう近いよ。
言っている間に着いちゃうね。」

っと先生が前を向いたままで答えてくれた。
仕事場から駅までは歩いて10分程度だから、
それに近い距離を車で行くならすぐに着いてしまっても
おかしくはなかった。

(え。ここ???)

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