仕事上手(?)で恋愛下手(!)
二人で軽くグラスを合わせて、ワインを口に入れた。
爽やかで軽い口当たり。そして樽の香りを感じた。

「美味しい。」

白ワインは赤ワインほど飲み口がくないので
すぅっと喉の奥へ運べてしまう。

(ゆっくり。ゆっくり。
飲みすぎて醜態をさらすわけにいかないんだから。)

と自分に言い聞かせた。

お料理は前菜の次のメインの魚料理が出てきたとろだった。

「花菜。フランス料理ってさ、すごくきれいだと思わない?
良く『皿の上の絵画』とかって表現されるけど
まさにそんな感じだよね。」

大和先生の蘊蓄は嫌味にならず心地よく私の耳に入ってきた。

「美味しいし、綺麗だし本当にびっくりしてます。
食べるの勿体ないなぁって思うけど、
美味しいからたくさん食べちゃってます。
太るかも…。」

っと満面の笑みを浮かべて言うと

「大丈夫。運動すれば痩せるし、花菜は太ってないよ。
って言っても女の子は信用しないよね?
痩せてても痩せたいって言うもんね。」

っと先生も笑顔で返してくれた。





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