仕事上手(?)で恋愛下手(!)
変わらず暴言の嵐だったが
不思議と嫌悪感はなく
むしろその言葉の裏の温かさに
泣き出してしまいそうになった。

「あ。昨日の件、知ってたんですね。」

「当然だ、ボケ。」

「でも、一般的に家族の死に対して
受け入れきるまでの感情の過程に
おいて、怒りは当然のことでしたから
しょうがないことかなぁなんて。
誰かが掃き溜めにならないと
家族の感情の行き場が
なくなっちゃうし。」

なんて言うと、主任は思い切り
大きなため息付いた。

「お前はずっと掃き溜めになる気か?」
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