仕事上手(?)で恋愛下手(!)
次に私の感覚が戻った時は
陽希君と一緒だった。
主任は、帰り支度をしていた。

「悪いなぁ、青年。うちの可愛い部下を
よろしく頼んだ。

それはそうと、青年は一夫多妻制の逆について
どう思う?」

(何言ってるの?)

暫く悩んで、陽希君は答えを出していたようだった。

「分からないです。
正直あり得ないと思うけど、実際に自分が
その立場になったらどう感じるかは
その場に立ってみないと分からないです。

…。なんだか答えになってなくてすみません。」

なんだか恐縮して話しているようだった。

「青年は正直者だな。
なぁ青年、西村には正直過ぎずに付き合って欲しい。
西村もバカが付く位に真っすぐな奴だからよ。」


(何のこっちゃ…)

それだけと言うと、主任はタクシーで店を後にしていた。



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