仕事上手(?)で恋愛下手(!)
「大丈夫だよ、花菜さん。
泣かないで…。」

自分でも知らない内に涙が流れていて、
陽希君はそっと近付いて
その涙を拭ってくれた。

でも、私は…

「病院に電話してくれて、
ありがとうございました。」

っと陽希君から離れて、自分の涙を
手で拭うことしかできなかった。

人目もはばからず泣ける女の子が
きっと可愛いんだろうけど、

私はそんな可愛い女の子とは
やっぱりほど遠くて

明日から始まる絢子さんの
入院生活のことや
これからの段取りのことばかりを考えていた。
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