仕事上手(?)で恋愛下手(!)
「8階はほとんど、会議室が多くて、職員研修で使ったり、
あとは買い置きの消耗品なんかが置いてある位なんです。

だから、実はあんまり人の出入りがないし、
私も来ないのが8階です。」

なんて言いながら歩いていると、

一つの消火器の前で高羽さんが立ち止まった。

「消火器の前に物置いちゃ駄目ですよ。
いざという時に出せなくなってしまいますから。」

っとご指摘があった。
その消火器の前には消耗品の箱がドサッと積み上がっていた。 

(なるほど。これはダメと。)

言われたことをメモしたり、写真を取りながらながら歩いていると、

「誰もいないと本当に静かなんですね。
なんだか病院じゃないみたいだ。

これじゃ、誰がナニしてても分からないですね。」

っと意味深に呟いた。

「サボったりですか。」

っと聞くと、

「サボったり、こういうことしたり…。」

っと言うと、突然高羽さんは私の手を取った。

(っえ…????
今、私、高羽さんと手を繋いでいる?)



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