仕事上手(?)で恋愛下手(!)
何度目かの行為の後、私達は疲れ果てて

すっと眠ってしまった。

次に起きた時、外は明るかった。
隣りにいるはずの陽希君はいなかった。

(また、呼び出しでもあったのかなぁ。)

仕事ならしょうがないと多少諦めてはみたけど
やる気は起こらず、ベッドの中でもぞもぞと過ごしていると

ガチャ。

玄関のドアが開いた音が響いた。

恐る恐る部屋着を着てリビングの方へ行ってみると
パン屋の袋を持った陽希君がいた。

「ごめん。起しちゃった?
朝食の準備して驚かそうと思ったんだけど。」

といつものように優しく笑った。

きっと帰ってしまったんだろうと思っていたから
今ここにいることが嬉しくて
自分でも分からない内に涙が零れていた…。
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