仕事上手(?)で恋愛下手(!)
寝室に着くと先生は優しく私をベッドの上に
降ろしてくれた。
そして、啄むように軽いキスをした。

「花菜。
今だけでいいから、オレのことだけ見て欲しい。」

先生はベッドの端に座っていた私を優しく、優しく
ベッドの中央に連れてきてくれて、
そのままゆっくり先生と一緒に横に倒れていった…。

「先生、私…。」

先生に陽希君のことを伝えようと口を開こうとしたけど
先生からの苦しいほどに長いキスで言葉にならずに
消えてしまった。

そして、私はゆっくり優しく、先生に愛されていった。

「花菜に、気になる人がいても構わない。
…それよりも、もう2度と花菜に触れられなくなる方が
耐えられないんだ…。」


先生は小さな声で言った。
きっと陽希君のことを分かっているんだと思った。

(先生、ごめんなさい…。
苦しい思いをさせて、嫌な気持ちにさせて…
ごめんなさい。)

心の中で何度も謝ってみたけど、
実際に言葉には出せなかった。
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