仕事上手(？)で恋愛下手(！)
ココモに行く前に柏木の言い付けを守ってドラッグストアに寄って
例の『肝臓水解物配合』のドリンク剤と
粉末のウコン、スポーツドリンクと、風邪薬を購入した。

（私、明日のカンファレンス。　
大丈夫かしら…。）

一抹の不安を残しつつココモのドアを開けた。

「こんばんは、花菜ちゃん。」

信治君の優しい笑顔に迎えられて、なんとなくほっとした気持ちになった。

（ん…？）

信治君はカウンターの中で忙しそうにコースメニューの
準備をしていたんだけど…、

それと同時に視界に入ってきたのは、
帽子を目深に被った高羽さんだった。

高羽さんはカウンターでひとりビールを飲んでいた。

「花菜さん。俺、早く来すぎちゃって。
我慢できなくて、先に飲んでました。」

っと半分以上空のジョッキを私達に見せながら微笑んだ。

（相変わらず優しい顔で笑う人だなぁ。）

なんて思っていると、隣からさっちゃんが私の腕をつついてきた。

「ぼぉっとしてないで早く紹介して下さいよ。」

さっちゃんの目にも高羽さんはカッコ良く映ったようだった。

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