仕事上手(？)で恋愛下手(！)

（よし!!頑張るぞ。）

誰も出勤していない相談室はもの凄く静かで、
カンファレンスの予定の時刻まで私は溜まっていた仕事を
一気に片付けた。

　コンコン

お昼前に相談室をノックする音が聞こえた。

「はい。どうぞ～。」

椅子から立ち上がって出迎えると、来客は柏木だった。

「おはよう。ございます。」

なんて軽く挨拶すると、

「調子良さそうじゃねぇか。」

っと手に持っていたものを後ろに隠した。
何だか気になって除くと、柏木はペットボトルの
ホットレモンを持っていた。

その正体に気が付かないフリをしながらひょいっと奪い、

「ご馳走さまですぅ。」

っと意地悪く笑いながら言った。
すると、柏木はもの凄く恥ずかしそうな顔をしながらも

「しょうがないからくれてやる。
…今日、頑張れよ。」

っと言って去って行った。