ホット☆ファミリー
ピカッ
雷の光に照らされたのは一人の少女。
俺はハッと息をのむ。
ゴロゴロと鳴る音もその時ばかりは耳に届かない。
少女が俺を丸い黒目がちの瞳でジッと見ていた。
雨に打たれ、張り付く服と髪のせいか華奢な身体のラインが露わになっている。
小さな身体をガタガタと震わせて、その場に足を踏ん張っていた。
少し階段を上がれば雨を凌ぐことは可能なのに少女はわざわざ雨の中いるんだ。
見上げる視線はどこと無く熱い。
「あの・・・さ。」
正直、どうしたらいいのか分からない。
でもこのまま雨の中に放っておくのも俺の人間性が疑われるような気がした。
「・・・階段上ったら?」
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