ホット☆ファミリー


「あ、暴れてやるからッ!!」


「は?」

「この部屋めちゃめちゃにしてやる!!」



おい。
超自己中だな。

小さな少女にそのような力があるとは思えない。


興奮気味の少女からは小犬みたいな唸り声が発せられる。



「う゛ぅ。しょうがないの!!」


「な、なにが?」


「もう行くとこないの!!」


何を言ってんだろう。
あるだろう?
帰るべき家が。



「親御さんも心配していると思うけど?」


馬鹿な俺は特に何も考えず、問う。


少女の顔が悲しそうに歪んだ。


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