ホット☆ファミリー
特に何事もなく学校も終わり、俺と緑は家に帰る所だった。
本当は寄り道でもしていきたいところだが、より強く打つ雨は雷をも落としかねない。
情けない話、あまり得意ではないのだ。
雷が鳴る度にびくつく姿は誰にも見られたくない・・・
「んじゃ。またな〜」
「あぁ。」
緑は雨も雷も気にした様子もなく楽しそうに住宅街へ帰って行った。
俺は屋根の低い建物が立ち並ぶ小道に入っていく。
目指すはボロアパート。
少し小走りになるのも、やたら家が遠く感じるのも雷のせいだ。
ぶつくさ言いながらも段々と走るスピードが速くなる。
だけど、あんなに急いでたのにアパートの前で立ち止まることになった。
いや正しくは道が塞がれていたのだ。
アパートの部屋へと繋がる階段の前には俺の進行を妨げる何かがいた。
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