同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~
「とにかく食おう? 話は食いながらって事で……」


「いいけど……」

 陸は「いただきます」と言って手を前で合わせると、すぐに豪快に食べはじめた。

 その時、私はふとある事に気付いた。


「いけない……」


「ん? どうした?」


「夏姉に連絡しなきゃ。晩御飯は要らないって……」


 慌ててバッグから携帯を出していると、

「いや、それは……」と陸は言った。


「何?」


「何でもない」


「あ、そう?」


 私は急いで夏姉にメールを送った。晩御飯は食べて帰るから、と。


 そして私も食べはじめると、すぐに夏姉から返事が来た。それを見て、私は思わず叫んでしまった。


「うっそー!?」

 と。


< 137 / 200 >

この作品をシェア

pagetop