同居人の秘密~瞳の魔法に魅せられて~
「何もない、けど……」


「けどって? やっぱり何かあったんじゃない? 例えば、お風呂を覗かれたとか?」


「まさか。でも……陸さんになら、覗かれてもいいかも」


ブッ


 私は飲みかけのお味噌汁を吹いてしまった。

 普段は冗談を言わず、しかも奥手の夏姉が“覗かれてもいいかも”なんて言うから、びっくりしちゃって。


「夏姉……!?」


「ごめん、今のは冗談よ」


 と言いながら、夏姉は頬を赤らめて私が吹いて汚したテーブルを拭いてくれていた。


 夏姉って、そんなに陸が好きなんだ……


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