太陽に恋をして
『……可愛い』
口から零れ出た言葉は亜実にも聞こえてたみたい
『男子にしては可愛いよね』
その言葉に私は頷いた
……たいよう
漢字ではどう書くのかな
――どうしてだろう
心臓がピョンピョン跳ねているみたいだ
『まさか、惚れちゃった?』
亜実のからかうような声
『ち、ちがうよ!』
裏返った自分の声は、もう答えがでている
『でも、アイツ彼女いるよ』
『だから、違うって!』
必死に否定をするが、信じてくれない亜実
『かーわいっ』
頬っぺたをつっつかれた
連打みたいにつつくから、少し痛かった
『爪ささる』
『へへーん』
構わずつつく亜実は鬼のように感じた
挙げ句の果てに私の頬から血が出てきたことは言うまでもない