【止】人生すごろく
杏はこのことを話すのに相当の勇気と覚悟が必要だったろう。
そして、自分の犯した大きな罪を他人に言って、
これからどうなるかも分からない恐怖。
杏は中途半端な気持ちで私に言ったんじゃない。
だから自分から言ったのだろう。
「杏…。浅田君はちゃんと笑顔取り戻したみたいだよ」
「え…??」
杏、あなたの犯した罪はいいことではない。
だけど、嫌われるのが怖くて、バカにされるのが怖くて、
ずっと心を開かない私よりずっといいと思う。
「杏、今からでも遅くないよ。浅田君に謝ってみたら??」
「…そ、うだよね」