I am セカンドガール
「まぁ、偉そうに言っても、ただの自己満足なんですけどね。あはは」

「そんな事ないと思うよ?少なくとも俺は、そうしてもらって、嬉しかったし、楽だったから」

「だったらよかったです」

「……………あのさぁ」

「はい?」

「俺の友達の話なんだけどさ」

「?……はい」

「親が小さい時に離婚して、父親は愛人の所に行ったまま音信不通で、母親は、自分の親に子供を置いて出て行ったんだって。
そいつには、他にも兄弟がいたみたいなんだけど、母親は、友達だけ置いて出て行ったらしいんだ。
それから祖父母に育てられたんだけど、最近、母親から電話があって、一緒に住まないかって言われてるらしいんだよ。
でも、友達にしてみたら、今更なんだよって感じじゃん?だから、断ってるみたいなんだけど、ずっと連絡がきてるみたいでさ。
捨てられて憎い気持ちと、小さい時の大好きな気持ちで何か複雑で、どうしたらいいのかわかんねぇってこの前、相談されたんだけどさ、俺何て言えばいいのか分かんなくてさ…
真奈ちゃんだったら、何て言った?」

きっと、自分の事だろうと思ったけど、それには触れずに返事をした。


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