I4U

生きていて


あの日からは不安な日が続いた。

先輩は生きているか?

友達は?

友達の家族は??



毎日泣いた。


不安で押しつぶされそうだった




「さな、先輩のおかあさんだよね?あれ」


ののは無事だった。

本当によかった・・・



「ホントだ!ちょっと行ってくる」


「おはようございます!」


「あらさなちゃん!!!!よかった!!!!!
大丈夫?家族は大丈夫なの??」


先輩のおかあさん。優しそうで暖かい・・・


「大丈夫です。あの・・・ひろき君と、お兄さんたちは・・・」


「だいじょうぶよ、全員」


「!よかったぁ・・・」


「ありがとう、さなちゃん」


「いえ、今日はご卒業おめでとうございます」


「ありがとう。またあとでね?おかあさんにも
後で連絡するわ」


「はい」






「さな、どうだって・・・?」


「のの・・・生きてる。先輩いきてる!!」


安心した瞬間力が抜けた。

「ちょっとさな!大丈夫??」



「あはは・・よかったぁ・・・」


本当によかった。




電気が通るとテレビから流れてくるニュース。


死者は万単位。

いまだに行方不明の方もいる。


3.11あたしはこの日を忘れない。

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