初恋はヤンキーくんと‐Special‐
そして、やっと落ち着いてきたからあたしは教室に戻った。
大翔はいないみたいだから内心ほっとしながらノートや教科書の整理をしてると…
「森川ー、昼休み超可愛い子と一緒にいなかった?」
「あの子森川さんの友達?よかったら紹介してほしいなー、なんて…」
って、男の人たちが話しかけてきた。
……可愛い子…?って、…もしかして優奈ちゃん??
昼休みに一緒にいたこと言えば優奈ちゃんだよねー…
紹介してあげてもいいんだけど、あの子の場合性格に少々問題がある気がする…。
本当はすっごく優しい子だし、好きな人には一途ないい子なんだけどね!
時々毒舌なところもあるし、女の子として紹介してあげるのは気が引けるというか…
「あー、うん…友達…だけど紹介は無理かなあ…」
なんて愛想笑いを浮かべるあたし。
「なんでなんで?あの子彼氏いんの?」
「……そんな話は聞かないけど…なんとなく止めておいた方がいいかなって…」
最近大翔以外の男の人とあんまり話してなかったからなんだか気まずい。
「なんだそれー、ますます気になっちゃうじゃんか」
ってケラケラと笑う男の人たち。
早く行ってくれないかな、なんて考えながらあたしも(かなり引き攣った)笑顔を返したのだった。
―――まさか大翔に見られてるなんて思いもせず―…