初恋はヤンキーくんと‐Special‐
――――そして帰りになった。
「夕衣、帰るぞ」
あたしが教科書を整理していると、大翔が声をかけてきた。
「う、うん」
大翔と話すのは昼休みぶりだからなんだか気まずい…。
あたしたちは気まずい空気のまま教室を後にした―…
「なぁ…、さっき何話してた?」
しばらく無言で歩いてたんだけど、大翔が急に口を開いた。
「さっき、…って?」
「なんか男と話してただろ?」
私が問い返すと、少し低めな声で返事が返ってきた。
う……、見られてたのか…
大翔、目合わしてくれないし……絶対に怒ってるよね…?