初恋はヤンキーくんと‐Special‐
「…じゃあ彩乃は俺としたくねーの?」
勉強なんか元からする気がなかった俺は、ベッドの上で適当に雑誌を捲りながら聞いてみた。
「………………………知らない。」
おいおい。
返事くらいこっち見ながらしろっつーの…
つーかなんだよその間。
俺とはキスとかしたくないって訳か?
「………………あっそ」
なんかイラッとしてしまった俺は素っ気なく言葉を返して。
…あ、やべ。会話なくなったな…
なんてぼんやりと考えていると――…
「……ごめん。やっぱりはかどらないからあたし今日は帰るね、また学校でね」
「は?あ、おい…っ、」
彩乃は急にいそいそと荷物を片付け始め、そう言い残してから俯きながら部屋を出て行ってしまった。
………これは…
俺がわりぃ、のか…?