初恋はヤンキーくんと‐Special‐
「………ああうぜぇ!!!」
あたしが予習でもしようかと視線を落とした時に急に聞こえた大翔の声に思わずびくっと肩が跳ねた。
「…お前らなんかに興味ねーんだよ!俺には大事な彼女がいっからな」
きっぱりと教室に響く声で大翔が言う。
………いや、言われたことはすっっっっごく嬉しいんだけどね?
「「「「えぇええぇえーっ!!?!」」」」
なんて女の子たちの驚いた声。
「美村くん彼女いたんだぁ、残念ー」
「すっごく可愛いんだろうねー、美男美女カップルみたいな!」
「ひゃー、見てみたいなあ」
…なんかものすごくハードル上がってるんですが。
なんとなく大翔がこっちを見てる気がしたけど…あたしは慌てて目を逸らした。
だってこの状況であたしが大翔の彼女だってばれるのは…ねぇ?