ブラウン管の中の彼女



「えへへ♪」


いたずらっ子みたいな笑みを浮かべた実早ちゃん。


「やっと2人っきりになれたね!!」


実早ちゃんは嬉しそうに抱きついてきた。


実早ちゃん後ろからつけられていたこと気がついてたんだ…。


って感心してる場合じゃない!!


「実早ちゃん!!ここ学校だから!!」


慌ててその腕を引き剥がそうとする。


「学校だろうがどこだろうが関係ないもん!!」


実早ちゃんは僕に抱きついたまま顔を上げた。


「祐ちゃんはどこにいったって抱きつくなって言うじゃない!!」


「それはそうだけど…」


だからってこんなところで抱きついてこなくても…。


「昼休みが終わるまで…」


実早ちゃんは僕の胸に顔をうずめた。


弱弱しい実早ちゃんの様子に違和感を感じつつも僕は抱きしめる腕に力をこめた。



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