ブラウン管の中の彼女
絶対秘密だって言ったじゃないか!!
なんで自分から疑われるような行動をとるんだ――っ!!
僕はもうやけになって竹刀を振る。
集中集中!!
「もしよかったら中に入って見学しない?」
集中…って…え!?
「外からじゃよく見えないでしょ?」
ニコッと笑って部長が実早ちゃんを武道場の中へと促す。
「でも邪魔はしたくないし…」
さすがの実早ちゃんも躊躇っているようだ。
「いいよな?間宮?」
いいもなにも…もう招き入れる準備は万端じゃないか…っ…!!
部長やそのほかの部員は椅子やらスリッパやらを用意していた。
「ドウゾ…」
男所帯だから女の子に飢えているのもわかる。
僕の意思は完全に無視されていた。