ブラウン管の中の彼女
3
この学校に来て一番最初にわかったこと。
祐ちゃんの学校での生活。
「間宮~これ頼むよ」
先生は祐ちゃんに日誌を渡した。
「わかりました」
それを快く受け取って、祐ちゃんは椅子に座る。
「祐~!!ノート~!!」
「太一、たまには自分でやろうよ…」
そう言いながらも断れなくてカバンからノートを取り出すことを実早は知っている。
「……なにニヤニヤしてるの…?」
「別に~♪」
なんて幸せなんだろう。
祐ちゃんのいる学校生活は何百倍も楽しい――…。
「浮気…してなかったの…?」
この上なく楽しい気分は仲紗の言葉で木っ端微塵になった。
「……わかんない」
ピンク色した気分をささっと手で払いのける。