ブラウン管の中の彼女



「ほら、謝りなさいよ。折角いい雰囲気だったのに太一のせいでぶち壊しになったんだから」


いーちゃん…それじゃ喋りたくても喋れないと思うよ…?


「離せよ!!」


太一はいーちゃんの手をバッと振り払った。


「祐っ!!俺、聞いてないぞ!!お前と福永さんが知り合いだったなんて…」


「……ごめん」


祐ちゃんは気まずそうに謝った。


「間宮君が謝ることじゃないわ。内緒にしてたのは当たり前だもの」


いーちゃんはチラッと実早の方を見た。


「幼なじみの2人がいつ付き合いだしたのかすんごく興味があるな~♪」


いーちゃんはふふっと楽しそうに笑った――…。


< 124 / 280 >

この作品をシェア

pagetop