ブラウン管の中の彼女
4
「ふ~ん…みーちゃんってば大胆なことしたね~」
いーちゃんは机に頬杖をついて感心していた。
そこは感心するところじゃないと思うけど…。
そう思って顔を膨らませているといーちゃんがふふっと笑った。
「変わらないなあ…」
「へっ?」
「昔からみーちゃんは祐君の話をすると膨れっ面になるってこと」
いーちゃんは尚もこみ上げてくる笑いを堪えていた。
その目にはうっすら涙がにじんでいた。
なんかバカにされてる気がする…。
「そうやって祐君にも迫ってるんでしょ?」
いーちゃんは涙を拭いながら図星を突いてくる。
「悪い?」
実早は開き直った。
「いや、祐君がかわいそうだな~って思って」
ドクンと心臓が大きく鳴った。