ブラウン管の中の彼女



「あれ~?祐ちゃんどうしたの~?」


実早ちゃんの家のインターホンを鳴らすと聞き慣れた声が出迎えてくれた。


「今日の夕飯」


僕は自分の分と実早ちゃんの分のグラタンとサラダを置いたお盆を持ち上げた。


「一緒に食べよう?」


「うんっ!!」


実早ちゃんは目をキラキラとさせて僕に笑いかけた――…。











「実早ちゃんも烏龍茶でいい?」


「うん♪」


グラスをテーブルに持っていく頃には実早ちゃんがグラタンとサラダを並べ終わっていた。


「「いただきま~す」」


2人で椅子に腰を下ろし、手を合わせる。


焼きたてのグラタンはそれなりに美味しかった。


「さっすが~♪祐ちゃんのグラタンはおいしい~!!」


実早ちゃんはほっぺたにベシャメルソースをつけながら満足そうに呟いた。


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