ブラウン管の中の彼女
「間宮、これも頼むよ」
「これも」
「あっこれも!!」
………なんじゃこりゃ。
僕の机の上にはところ狭しとプリントやらノートやらが積み重なっていた。
「これ…」
さすがにこの量は異常だ。
そう思い、机に荷物を置いたクラスメートに視線をやる。
「間宮なら大丈夫だよな?」
「そうそう、委員長ならこれくらい引き受けてくれるよな?」
「えっ…ああ…」
なにを根拠にそんなことを言うのだろうか…?
「それじゃあ頼むよ。間宮君」
バシバシと背中を叩かれ前につんのめりそうになる。
彼らはククッと肩を揺らせて笑い、自分たちの席に戻っていった。