ブラウン管の中の彼女
「い~や!!」
ほらやっぱり。
「実早ちゃん。ちょっとだけでいいから、ねっ?」
実早ちゃんの大好きなバニラアイスを片手に頼みこんでみる。
「ちょっとってどれくらい?何文字?何分?何十秒?」
そう言われると…。
「……学校にいる間中?」
「そんなの絶対嫌!!」
クッションを両手でギュッと抱え込む。
「なんでいきなりそういうこと言い出すの…?実早と話すの嫌になっちゃった…?」
まさか実早会に嫌がらせされてるなんて言えないし…。
僕は黙りこくってしまった。
実早ちゃんはその態度がお気に召さなかったらしい。