ブラウン管の中の彼女
「それは祐が悪いな」
太一は机に頬杖をつきながら僕の机の上に置いてあったサンドイッチを口に運ぶ。
「やっぱりそう思う…?」
背中に実早ちゃんからの刺さるような鋭い視線が当たる。
今日は塚原さんも一緒だ。
ジイ――ッと見られていることに気がついた太一が小声になる。
「実早の性格からしてそんなこと言われたら逆上して当たり前だろ?10年以上も幼なじみやっててそんなこともわかんないのかよ」
ごもっともです、はい…。
そう思い小さくなっていると、ふとあることに気がついた。
「そういえばこの間も思ったけどやけに親しくなったよね?」
「は?」
太一は今まさにサンドイッチを食べようと口を開いていたところだった。