ブラウン管の中の彼女
2
「お…重い…っ…」
いくらなんでもこれはないだろう!?
僕の両腕にはこれでもかってほどの本、本、本。
先生に頼まれたときは5人だったのに誰の差し金か今はひとりだ。
こんなことがもう2日も続いている。
やっぱり実早会の仕業なんだろうか…?
考えるだけでも憂鬱だった。
僕は一旦床に本を置いた。
いくらなんでもこの量を教室まで持っていくのは疲れる…。
「…祐一郎…」
壁に腕をついて休憩していると声をかけられた。
「……塚原さん?」
「……ん…」
塚原さんはコクンと頷いた。