ブラウン管の中の彼女


2人で廊下を歩く。


人とすれ違うたびにぎょっと驚きの表情で振り返られる。


そうだよね…。


僕もいまいち状況把握できてないもんな。


知らない人が見たらおどろくよね…?


「塚原さん…やっぱり僕が持つよ」


そろそろ周りの目線が痛くなって僕は塚原さんに申し出た。


「………いい……」


塚原さんは断固拒否。


僕としてはここまで手伝ってくれただけでもありがたいんだけど…。


塚原さんは冷たい印象がしたけどやっぱり実早ちゃんの友達だな…。


そんなことを思っていると前方に人だかりが見えてきた。


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