ブラウン管の中の彼女
何だよ、これ…。
ファンクラブといえば聞こえはいいけどあれじゃ単なるいじめじゃないか…。
ふつふつと怒りが湧く。
彼らの行為によって実早ちゃんの評判が落とされている様な気がしてならなかった。
「…やめたほうが……いい…」
今にも飛び出しかねない勢いだった僕の腕を塚原さんが力強く引いた。
「……ダメ………」
塚原さんは正直な人なのだろう。
言葉は少ないけど心配してくれる気持ちは伝わってくる。
………それでも僕は飛び出した。
「おかしくないか?」
僕が発した台詞は全員の注目を引いた。