ブラウン管の中の彼女
えっ!?そこ!?
実早ちゃんはあ然としている僕と目があわさるとふふっと笑った。
その様子は遊んでもらいたくてうずうずしている子犬のようだった。
もう…いいよ…。
諦めた僕はその体勢のまま実早ちゃんの首筋に顔をうずめ、体を引き寄せた。
実早ちゃんは抱き心地がいい。
こう…なんていうか…ふにってしてて柔らかい。
それに仄かに香る甘い匂い。
キスしたくなるのは僕だけ…?
実早会の人に殴られて当然かもしれないな…。
誰もが憧れる実早ちゃんを独り占めしてる。
僕は少しだけ罪悪感に襲われた―…。