ブラウン管の中の彼女
「憧れの人に近づきたいのに近づけないって気持ちはよくわかるから…」
追いかけて追いかけて…それでも追いつけない。
手を伸ばしたって仕方ないってわかってる。
それでも求めてしまうのは止められない。
「ショックだろ?実早ちゃんに嫌われたら」
確かにやり過ぎかもしれないけど…。
つらいよ。
実早ちゃんのことを想った行動だけに彼らが傷つくのは目に見えてる。
「だからって祐ちゃんが我慢するなんて間違ってるよ!!だってっ…実早が原因なんでしょ!?」
小刻みに震えるのは悔しさからなのか怒りからなのか…。