ブラウン管の中の彼女



「もう…いや…」


実早は顔に手を当ててベッドに倒れこんだ。


もうこの仕事やめたくなってきた。


思い返してみればそもそもきっかけは祐ちゃんだったんだからやめたってよくない?


実早の中の悪魔がそっと囁く。


いやだめよ。


ここまでがんばったんだからやめちゃだめよ!!


今度は天使が囁く。


もうっ頭の中で喧嘩しないで!!


実早は天使と悪魔を両手を使って振り払った。



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