ブラウン管の中の彼女
「ねえ!!聞いてる!?」
「……聞いてる……」
「もうっ!!みーちゃんったらそんなにガクガク揺すったら仲紗ちゃんが可哀想だよ~」
いーちゃんはケラケラと笑った。
「いーちゃ~ん!!」
涙ぐんでいた実早はいーちゃんに抱きついた。
「もうっ!!ママったらひどいんだも~ん!!」
「ハイハイ」
よしよしと頭を撫でるいーちゃん。
それを黙って見つめる仲紗…。
さすがいーちゃん!!実早の気持ちがわかるぅ!!
仲紗相手じゃ、こうは行かないもん!!
夕暮れの教室には実早達しかいなくて思う存分話すことが出来た。