ブラウン管の中の彼女
「身長いくつだっけ…?」
ママは手を顎にやり、祐ちゃんの頭の先からつま先までじっくりと観察した。
「177センチですけど…」
訝しんでおそるおそる答える祐ちゃん。
「体は剣道で鍛えてあるし…顔は…」
「ひっ!!」
ママは突然祐ちゃんの前髪を押し上げておでこまで見えるようにした。
ママ~祐ちゃん怯えてるよ~。
「樺摘くんの遺伝子が組み込まれる…」
樺摘の遺伝子って…。
正しくは佐和さんの遺伝子なんじゃ…。