ブラウン管の中の彼女
3
「また…?」
テーブルを挟んで反対側に座ったママは大きくうなずいた。
「そう、また。あのCMのおかげで売り上げも順調だから第2弾を作ろうって話になったの!!」
実早と祐ちゃんはママからの指令で事務所へとやってきた。
まさか聞かされる話がこんなこととは予想してなかったので実早も祐ちゃんも驚きを隠せない。
また祐ちゃんと一緒に仕事が出来るなんてっ!!
「やる!!」
実早は興奮して立ち上がった。
「やりたいっ!!」
絶対、絶対!!やりたい!!
そんな実早とは対称的に祐ちゃんは顔を曇らせていた。
「申し訳ありませんがお断りします」
祐ちゃんは丁寧に断った。