ブラウン管の中の彼女
「ストレス…?」
祐ちゃんの病状は思いもよらぬものだった。
「簡単に言うとそうだね~」
祐也さんは相変わらずのマイペースっぷりを発揮して、のんびりとした口調で告げた。
「祐一郎はもともと人と話すのが得意なほうじゃないしね。赤の他人に囲まれたことがストレスになってたんじゃないかな~?」
祐也さんはう~んと唸ると診断書に目をやった。
「でも!!祐ちゃんにそんな様子は…っ!!」
「ホントに?」
急に鋭くなった瞳が躊躇いなく実早の目を射抜く。
「実早ちゃん、よく思い出してみて。祐一郎の些細な変化に気がつかないほど、君達の重ねてきた年月は短くないだろ?」
祐也さんはトントンとボールペンで机を叩いた…。