ブラウン管の中の彼女
「祐ちゃんおかえり~!!」
実早ちゃんに電話をもらったため今日は早めに帰宅。
「ただいま実早ちゃん。」
ただいまと言ってもここは僕の家ではない。
「今日の夕飯は何がいい?」
僕は実早ちゃんの家の玄関に上がりながらそう尋ねた。
「祐ちゃんが作ってくれるなら何でもいいよ♪」
実早ちゃんは鼻歌を歌いながらソファにポスッと体を沈めた。
何でもって…
実早ちゃんは芸能人だからスタイル維持のためにバランスの良い食事が欠かせない。
僕は面倒臭がり屋の実早ちゃんのために何故かご飯を作っている…。
好き嫌いが多い実早ちゃんのための献立は考えるのが大変…。
幼なじみの宿命…?
僕はひっそりとため息をついた。