ブラウン管の中の彼女
完全に毒気を抜かれてしまった…。
恐るべし祐ちゃんスマイル…。
「もしかして…相談ごと…?」
祐ちゃんが黙り始めた実早を心配そうに見つめてくる。
「そう!!それ!!」
実早は自分の不純な心の内を悟られないように、祐ちゃんの言葉に激しく首を縦に振った。
うぅ…。
ごめんね祐ちゃん…。
純粋な祐ちゃんに実早は…!!
実早は――っ!!
悶え苦しむ実早をよそに祐ちゃんは冷静に
「場所…どうしよっか?」
っと聞いてきた。
場所…。
実早の目がキラーンと光る。
「祐ちゃんのお部屋♪」
祐ちゃんによって抜かれた毒気が再び私の元に舞い下りてきた瞬間だった。