ブラウン管の中の彼女
SECOND*STEP
1
「実早ちゃん―…」
微笑むとゆっくり近づいてくる優しい顔――…。
祐ちゃん――…。
実早はゆっくりと瞼を閉じた。
実早と祐ちゃんが付き合って3ヶ月。
実早達は超ラブラブです♪
っというのは都合の良い妄想な訳で…。
実際は…。
「実早ちゃん、起きて!!朝ご飯出来たよ!!」
祐ちゃんが実早の体を揺する。
「ん"―…あと5分―…」
あと、5分だけ夢の中の祐ちゃんとイチャイチャしたいの~!!
「5分じゃないでしょ?実早ちゃんはそう言ってあと30分は起きないじゃないか!!」
祐ちゃんが無情にも実早の布団をひっぺがす。
「祐ちゃんのバカ~!!」
実早は祐ちゃんの手から布団を奪い返した。
もう!!
こうなったら意地でも起きないんだから!!