誘惑Baby
俺
「よぉへーい!!」
ドッキーーン!!
俺はゆっくり振り返る。
顔を見なくてもわかる愛しい人の声。
「おはよっ!!」
タタタッと、俺の目の前で止まる彼女。
俺より、だいぶ小さくだいぶ華奢な彼女は………天使にしか見えない。
「お…はよ…」
見たか?
さっきの笑顔。
たまらんぞ?
俺、朝から鼻血出ちゃうぞ?
「陽平、今日は午前授業?」
「ん、そう」
「あたしも、午前だけなんだ!!」
そう言って微笑む彼女に俺はハートを鷲掴みにされている。
「んじゃあ、デートする?」
ぽんぽんと、頭を撫でてみる。
すると、ぱあっと可愛らしい笑顔を向けて大きく頷いた。