誘惑Baby
「年越しどうしよっか?」
「俺んちで」
「本当?やったやった!!」
街中だというのにはしゃぐ優子は、周りの男からどんな女の子に見えてるのか…。
すれ違いざま、可愛いという声を聞いた。
少し視線を向けると、高校生4人ぐらいが優子を見ていた。
俺の視線には気づかずに。
「優子」
顔を上げた優子に、優しくキスをした。
短いけれど、いやらしく。
「おっ?!な…っ!」
当然優子は訳を知らないので、1人でわなわなするわけで、俺はというと挑発するような目で高校生を見る。
慌ててどこかへ足早に歩いていった。
「ひ、ひとが見てらっしゃりましたよ!!え、え?!」
「見せたの(高校生に)」
「見せた!?あ、頭おかしくなったんじゃ!!」
「うるさい。もっかいするよ?」
「あ、う………//」
高校生相手に、余裕ないなあ俺。
小さな小さな、嫉妬心。
心の中を曇らせていた。